デブサミ2020を開催しました:個人的ふりかえり #devsumi

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2020年2月13日、14日とデブサミ2020を開催しました。私はオーガナイザーとして企画の取りまとめを担当していました。個人的な視点でふりかえりをしたいと思います。

 

 

テーマ「ともにつくる」

今回のテーマは「ともにつくる」としました。ソフトウェア開発に関してさまざまなテーマを扱うデブサミにおいて、今年らしい一つのスローガンを掲げようということで毎回設定しているのですが、開発者が直面している課題や興味があることは何なのか、それを探す旅から始まりました。コンテンツ委員さんやその他のエンジニアさんからヒアリングして、テーマに関しては以下のようなイメージを持ちました。

  • ソフトウェア化の流れが既存のIT企業以外のところにきている
  • SaaSなど他のソフトウェアや、やさまざまなプラクティスを組み合わせながら効率よく開発することへの興味が大きい(人材採用への課題も背景にあり)
  • マネジメントや組織に関するテーマは引き続き関心が高い
  • デブサミ2019のテーマ「SHARE YOUR FUN!」から一歩進んで周囲をエンパワメントしてほしい

これらの内容をどういった言葉に落とし込むか……2019年に出て話題になった技術書からヒントを得ようと、本をひたすら眺めまくりました。そのなかで、今回もスピーカーを務めてくださった市谷聡啓さんの『正しいものを正しくつくる』の第6章が「ともにつくる」という章題で、「これだ!!!」という、上から降ってくるような、天から与えられたような気持ちになりました。

 

正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について

正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について

  • 作者:市谷聡啓
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2019/06/14
  • メディア: 単行本
 

 

ともにつくる。ひらがな6文字のこの言葉はシンプルで強く、受け取り手によってさまざまに解釈できる言葉でもありました。コンテンツ委員の一人であるのびすけさんは「カンファレンスでフォーカスするテーマやセッションは、その領域における解像度を上げる」とおっしゃっていましたが、デブサミのテーマは、他のカンファレンスに比べても、今を切り取り、前向きに背中を押す、業界へのインパクトが大きい言葉なのではと思いました。

たとえば。今回登壇していただいた星野リゾートの藤井さん。スライドもバズり、今回を象徴する事例セッションの一つだったように思いますが、藤井さんの感想noteで以下の言葉が書かれてました。

「ともにつくる」。登壇まえでの期間は、この言葉に、色々と想いを馳せた日々でもありました。すごく深みのあるテーマでした。

デブサミのテーマは、来場者に向けてのメッセージでもあるし、デブサミで登壇いただく方に向き合っていただく命題でもある。改めて、たいへんやりがいのあることをやらせていただいたんだなと思いました。

今年のSomething New

毎年ですが、会場の混雑が尋常ではないレベルであったため、通常セッションを6会場にして、これまでA〜E会場を2F、スポンサーによる特設会場を3Fといった編成にしていたのを、A〜D会場を2F,E、F会場を3Fと2フロアにまたがって開催するような会場計画にしました。大きくは問題なかったように思います。

また、2012年のデブサミ10周年以来のオフィシャルパーティーを開催しました。いろんな方から「いろんなつながりの人と出会う」と言っていただき、つながりが可視化できたというか……この懇親会によってデブサミがさらに大切な場所になったんじゃないかと思って嬉しかったです。

 オフィシャルパーティーがない日はアンオフィシャルパーティーを開催していただきました。これは私はほとんどタッチしておらず、企画者の滝川さんや会場のAWSJの沼口さんら有志の方にご尽力いただき、おかげでデブサミ会期中めちゃくちゃ楽しかったです。本当にありがとうございました。

個人的なことですが、デブサミで初めてパネルディスカッションのモデレーターをしました。なんとか無事に終わってよかったけどモデレーター業は難しい。。。また修行して出直したいと思います。

3年間での視座の変化

自分がメインでオーガナイズするようになって3年目。この1年、だいぶ自分の視座に変化が訪れたと思っていて、その背景として、楽しそうにしている開発者と同じことをやってみようと思い、アウトプットをしまくったということがあるのですが(踊る編集者プロジェクト)、それがデブサミにも影響を与えているような気がしています。

デブサミの来場者は、いわゆるWeb系とSIer系がだいたい半々という傾向が続いていて、コミュニティによく出ている方もいれば、初めて外部のカンファレンスに来ましたという方までいらっしゃいます。最初の1年目、デブサミは他のカンファレンスに比べてイケてないと思っていて、例えばWeb系のエンジニアの方、コミュニティで活躍している方にもっとたくさん来てほしいと思っていました。でも今は、先程述べたようなさまざまな方に来ていただけていることはとても素晴らしいことだと思っています! 「デブサミを通じて他の勉強会に行くようになりました」というのを聞いて、デブサミを通じて日本を変えられるかもしれない、という強い可能性を感じました。

さまざまな人がそれぞれの現場で多様な課題に向き合っていると思いますが、なにかのムーブメントを起こすには、集団の力を借りた大きなうねりが重要な気がしています。「SIerの人向け」「Web系向け」「初学者向け」「ハイエンド向け」とセグメントされるのではない、受け手が多様であるまま、大きな一つの、世の中をよくする方向に動いていく。カンファレンスを通じて、ここまですることができるのではという可能性を感じました。

対話を通じて印象に残っていること

デブサミでは、企画を通じてさまざまな方と対話させていただいたのですが、個人的な発見につながった対話をいくつか。

13日の開幕として講演いただいたソラコムの玉川憲さんには、事前打ち合わせや当日の講演において「自らのパッション」が重要であると語っていただきました。

玉川さんのセッションを聞きながら、私が今の会社にいて今の仕事をするなかで、競争力の源泉はどのようなものでありたいと思った時に、私は開発者の発信と学びのSaaSのようなものでありたいと思いました。開発者自身がすでに自分で発信できるなか、選択肢がありふれている。デブサミやその他私の所属企業が提供しているプラットフォームが、開発者にとって発信の目標であってほしいし、受け取り側にも安心できる指針でありたい。そういったことを思いました。

また、今回OSSダイバーシティについて2講演行っていただいた川口耕介さん。短い時間でしたが、川口さんがやろうとされていることに対して少し対話する機会があり、川口さんのようなすごい方に対して、私の生煮えの思考を話しておそらく興味深く聞いていただけただろうというのがあり、またお会いする機会に(幸いにして私は春にベイエリアに行く予定があるのである)「このような話題を話してみたい」と楽しみに思ったのが印象的でした。

そしてデブサミの最後に、コンテンツ委員のそーだいさんと話したのも印象的でした。うまく言語化できないのですが、自分の限界と、もっとよくできる可能性。開発者にとっての真の仲間になるためにまだできることがあると実感しました。

ということで、私の1年でもっとも重要な2日間が終わりました。コンテンツ委員さん、スピーカーさん、スポンサーさん、来場者さん、翔泳社と外部スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。今年もはじまったばかり。またまだやっていきますよ!!!