5年ぶりに聞いた交響曲は映画みたいだった

先日、京都大学交響楽団 第200回定期演奏会の東京公演@サントリーホールに行ってきました。

いちおう卒団生として引退扱いにはなっているものの、他の団員とはSNS程度のゆるい交流しかしてないので、こっそり行って誰とも交流せずに帰るという。

たぶんですが、オケ曲は5年前の京大オケの東京公演で聞いた以来なんじゃないかというひさびさぶり。「もう交響曲なんて聞ける集中力ないわー」と思ってました。

ちなみに、現役団員のころは、ちょこちょこは演奏会に行ってました。だいたいは集中力を保てるように、演奏される予定の曲を予習(CDを買って聞く、とか。クラシックのCDは安いので)して行ってたかと思います。これは他のジャンルのライブも一緒かもしれないですね。

今回の演奏会のメイン(トリの曲)はマーラーの「復活」。80分もある曲です。これ、5年もオケのコンサートに行ってないのだから、絶対集中力切らすわーと思って、飽きずに聞けなくてもいいわと最初から割り切ってました。予習もしようと試みたものの聞ききれなかったし。

ところが、いざ聞き出したところ、復活で使われている楽器が多種多様で、とにかく多いこともあってか、飽きずに楽しく聞くことができました。どこのパートが特にうまいとか、そういうのを聴きわける能力は無くなってしまったのだけど、色んなシーンが次々に登場されるのが面白い。

そして、象徴的だったのが、舞台外から演奏する(バンダ)場面ですね。ネタバレになっちゃいますが、金管楽器までは想定内だったけど、ティンパニまでゴロゴロ言い出すと、異世界からの演奏が聞こえている感じがします。サントリーホールの背面を境界にした鏡の世界、とか。

この鑑賞体験、何かに似てるなーと思ったんですが、まるで映画のようだなと。特に2016年は邦画の当たり年で、所見で驚かされて、その後病みつきになって何度も見るような映画が流行りましたよね(私は「キンプリ」「シン・ゴジラ」「君の名は」「この世界の片隅に」を見ました。複数回みたのはキンプリのみですが)。

「あっ」と驚かされるような急な場面転換やめまぐるしく変わるシーン、80分という尺がとても映画っぽいと感じました。またその時の感動を思い出したく、繰り返し聴いてみたいとも思いますし。

単純に楽しむ気持ちで音楽に向き合えたのは良いことだなと思いつつ、SNSにこの感想を書いても、他のお客さんに見られたら恥ずかしいと思ったのでこうしてブログにしたためたのでありました。