仕事運を占ってもらおうと台湾に行ったらどうでも良くなった

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9月末に台湾に行ってきた。
9月頭は沖縄にも行ったのでちょっと色んな所に行き過ぎたなあと。

台湾に行ったのは、学部から仲良くしている友人Mちゃんと、しょっちゅう遊ぶくせに一緒に旅行に行ったことないよねという話になったからだ。海外に関して、私は調査でしか行ったことしかないのと、Mちゃんはヨーロッパにしか行ったことないということで、近場のアジアに行こうということで台湾に行くことにした。

その一週間ほど前からどこに行こうかと計画を立てていたのだけど、時を同じくして私がちょうど仕事に関して悩みモードで、将来も不安だし、仕事も全然ダメで怒られるし、自分がやりたいと思って取り組んでいることも全然やる気が出なくて停滞して、人に迷惑をかけていて、どーしよーかなと思っていたところだった。気を許せば、「あー」「しんどいー」「つらいー」と声をあげていたぐらい。
大学とか大学院のときは、こんな感じで将来に悩んだりやる気が出ない時は、各種相談室をたまに利用してましたね。9月の東大広報の表紙に「なんでも相談コーナー」が写ってますが、ここも利用して結構楽になったと思う。
悩みはもう言語化できていて、

  • 自分が今まで取ってきた選択がすべて間違っていてもう取り返しのつかない状態だと思ってしまう
  • 自分は能力が低く、才能やスケジューリングなどあらゆる面においてどうしようもない人間だと思ってしまう
  • しかしそんなことを悩んでもしょうがなく、直近のやるべきことに意欲的に取り組みたいのにやる気がでないのが一番の問題であるので解決したい

無料で相談できる機関を探していて、就労支援に関してなら、東京都なら東京しごとセンターのキャリア相談とか、人材紹介会社にお世話になっているのでエージェントさんに話を聞いてもらうとか(これは相談内容が転職や選考に関して具体的な場合のみ)があるんだけど、もうちょっと複合的に話を聞いてもらいたかったのです。まわりの友人もありがたいことに話を聞いてくれるけど、もうちょっと客観的な目線が欲しかった。

このような状況だったので、台湾の観光情報の「占い横丁」が目に入った。調べてみると、台湾の占いは当たると評判らしい。だいたい相場は15分1000元(3000円ちょい)で、日本語ができる占い師も多いとのこと。普段は非科学的なことを信用しないスタンスだったけど、元々小学生のころは占いやおまじないが大好きだったし、ちょっとやってみたいなという気持ちが湧いてきた。友人もやってみたそうだった。

私はというと「すげー色々しんどいけど、占ってもらうまでは生きていることにしよう」と大げさなことを考えていた。死にたいとか自殺したいという訳ではなく、悩みを占いにアウトソースして、あんまり考えないようにしようという気持ちの問題かな。台湾で行きたいところは他にもあって「仕事運を占ってもらおうと台湾に行った」のはちょっと大げさだけど、この時は「あー台湾で占いするぞー」と意気込んでいた。


さて、台湾旅行当日。skygateのツアーです。旅行の内容は食ありショッピングありアートありの、多少OLさんの海外旅行のようになってしまったのは否めないが、楽しいのに相違ない。個人的には、友人におすすめされていた茶こし付きボトルを日本より安く買えたのはよかった。


旅行中に作業をやろうとPCを持って行ったけど、飛行機の中は酔いそうだしうるさいし、ホテルは疲れすぎて、多少はやれたけどあまりできなかった…気を許せばため息をついていたので同行の友人はさぞ心配しただろう。さらに、台湾は外は暑く室内は冷房で寒いというコンディションだったので、体調を崩してしまった…「これはヤバイ熱出る」状態だったので、悩みが目下、作業のことから自分の体調に移ったけど、大事に至らずによかった。

さて、台湾2日目に故宮博物院台北市立美術館→永康街で小籠包&お買い物の行程のあと、行天宮に向かいまして目指すは占い横丁。地下鉄の行天宮駅を降りて地上に出ると、おばあちゃんから無理やり袋に入った菓子を売りつけられそうになり、なんじゃあこりゃと思ったら、後から調べるとお供え用のお菓子を売っていたのでした。押し付けがましくなければ(そして事前に知ってたら)買ったかもしれないのに…。占い横丁は、行天宮の近くの交差点の地下、東と西の2列にたくさんブースが並んでいる。事前調査の結果、日本語が上手で人気の高い某占い師のオジサンに占ってもらうことにした。

某占い師さんのまわりは一際人が多かったのだけど、その人達は占いが終わった人で、ちょうどお客さんの切れ目だったのですぐ見てもらえることになった。
占いは、四柱推命+手相を簡単に、という感じで、自分の生年月日と生まれた時間、出身地(都道府県と市町村ぐらい)、手相は両手をぱっと見せるだけ。黄色の紙に筆ペンでメモを取りながら話してくれた。教えてくれたことの概要は、

  • 生涯金に困らない
  • アートのセンスがある
  • 企画、 設計、開発の仕事がよい
  • 手相を見て「前世は男だね」
  • 平成28年から運気がよくなる。結婚もOK
  • 結婚相手はお金を儲けるが、暇つぶしに仕事をしよう
  • 子どもがポッコポッコ生まれる。2〜3人がよい。1人は寂しいし、4人はうるさい。
  • 居住地は色んな場所を転々としそう
  • 勇気と自身と根性が必要です
  • 考えずにアクションしよう
  • ラッキーカラーは赤とベージュ

だいたいこんな内容でした。仕事の志向と、居住地と転々としそう、という点においては当たってるかもなと思うのですが、今の仕事が、執筆とインターネット系であるというのと、仕事を探して面接を受けていることと、岡山から京都、東京と移り住んでいる点などを伝えているのでただのコールドリーディングかもしれない。さらに、仕事運をメインに聞きたいのに「彼氏は?」と聞いて結婚の話になったり、子どもの数や、考えずにアクションしようというのは占いというよりはオジサンのアドバイスそのもので、ラッキーカラーに関してはMちゃんも赤とベージュだと言われていた。Mちゃんは「2人同じなんですね」と言うと、オジサンは「えっ、同じこと言った?」「オジサンも赤とベージュがラッキーカラーだから3人一緒だね〜」と言った。総じて「若いんだからダイジョーブ!」という内容だった。(生年月日を伝えた時、開口一番「若いね〜」と言われたので、占いに行く年齢層がもっと上なのかもしれない)

正直、占いに期待していた自分が阿呆らしくなってきて、帰り際には「あのオジサン適当やなー」とケラケラ笑っていたんだけど、そのころには悩んでいた自分がどうでもよくなって、頑張ろうという気分になった。あのケロッとする感覚はなかなか得難く、普通に考えたら高い1000元も惜しみなく払えた。

その後、行天宮にお参りをした(冒頭の写真は行天宮)。仕事運の神様ということで気になっていたのだ。地元の人で賑わっていて、みんな線香を持って熱心にお祈りしたり、なんども三日月状のものを投げつけていた(後から知ったけど台湾流のおみくじだそうだ)。私たちも見よう見まねでお祈りをして、あー台湾っぽいものが見れてよかったなあと思ったのであった。