【再掲】就活現状などなどと私のやりたかったことについてのお話

前回のエントリを削除していましたが、修正の後再掲します。このエントリは、「やりたいこと」について具体的に書いてみることで、自分の考えを整理することと、あわよくば読んで下さった方より助言をいただければ・・・という意図で書いたものです。わかりやすいように、実際に受けて失敗した企業の社名と職種を書いたのですが、公開したところ、個人の状況を公開するリスクを差し引いても得られるメリットが少なそうなこと、また企業名や個人名を出していることから、自分以外へ迷惑がかかったらどうしようと思い、9/7の早朝にブログを削除しました。でも折角書いたのもあるので、今回の応募を通して見出した、「やりたかったこと」について少し抽象度を上げて、そしてちょっと経ったいまの状況を書いてみようと思います。

ただ単に新卒採用でチャンスがあったから応募しただけなのにあんなに意見されるとは。。。よっぽど目に見えて痛々しかったんでしょうね。

 

(以下、9/5の元エントリ)

最近、心身ともに調子があんまりよくない。病院にお世話になるほどじゃあないが。

というのも、毎日何も出来ずに終わっていく日々を重ねていて、起きている間の幸福度と夜寝る時間の幸福度とを比べたら後者の方が大きい。起きた時「ああ、眠りから覚めてしまった!」と愕然とする日々。また無駄な一日を過ごすのかと。まあ一日を無駄にしている罪悪感と、(修論とか就職とかで)一日でも無駄にできないプレッシャーとがあわさっている感じかなあ。

 

前回書いたエントリは、今まで一番で行きたいと思い、準備も一番頑張った企業に落ちたことが辛かったので、その辛い気持ちを書いたものである。今回は[life]カテゴリでホッテントリに入ったからか、はてなからアクセスしてくださる人が多かった。ブックマークコメントなどの反応を見て世知辛い気持ちになっているうちに、今まで持っていた辛い気持ちが消え去った。落ちたことはどうでもよくなった。ブログのデトックス効果のようなものか。

 

また、今日のホッテントリで、"Hello World!"という増田(はてな匿名ダイアリー)の記事があった。この記事は端的に言うと、作者が最近リリースしたWebアプリに関する私小説のようなもので、西成やら大企業の子会社やら海外やら、いろんな世界を駆け巡った末にアプリをリリースしたという結末が(新サービスのステマと言われながらも)とても爽快な読み物だった。作者が「せっかくだから就活のときにポートフォリオとして使えるよう、ちゃんとしたWebアプリを作ることにした。」と言ってつくったWebアプリ、私もまさしく同じモチベーションで自己PRサイトを作ったのだった。元増田の場合はそのアプリ作成までの過程が読み物としてウケたが、私の場合は自己PRサイトというアウトプットがウケた(過程もそこそこ評価していただいたのだが、アウトプットに比べたら認知度は低い)。なにか近いものを感じずにはいられなかった。しかし、この増田の主人公が、技術や知識を身につけながらどんな環境でも結果オーライとして生きているのに、私は就職先ひとつで悩んでいるという点が非常に糞だというか、より好みしているのはすごく自覚しているんだけど、今日言及したいのはそういうことではなく。私が前回のエントリで書いていた就職の悩みは、近藤佑子というキャラクターありきの内容であり、例えば増田に書いたとしても全く見向きのされないないようなんじゃないかと思ってしまったのだ。

7月25日に内定報告サイトをリリースしてからは、「メチャクチャにヤバイ就活生」は名乗らないようにしている。「普通の女の子」に戻ったからだ。私の中でも過去の一プロジェクトと位置づけ、私は私だと。ブログの反響を見ていても、「ソーシャルでうまいことをやった実績を0に戻した。0ベースでやりたいことが見えたのはいいことだ」という意見をいただいた。ただこうして実名でブログを書いている以上、ヤバイ就活生を引き摺っている、完全に0でないところからの発言なんだなあと。増田は、匿名でも強度のある叫びや、フィクションかもしれないけど読み物としての面白さがあり、私の文章は私を知ってないと面白くないだろうな、なんてことを考える。

でもこうして考えたことをアウトプットする、それが私のデトックスになり、コンテンツになり、もしかしたら将来のための足がかりになればいいなと思った。

 

話は変わって、前回のエントリに清田いちるさん(id:kotoripiyopiyo)よりコメントをいただいた。ちょうどいちるさんも就活小説?(15年前に書いていた「就職活動メモ」を見つけた)を書いていらっしゃったので、私の様子がさぞ辛そうに見えたのだろう、慰めにと紹介していただいたのだ。またタイムリーにも、前回のエントリで登場したMさんに教えてもらい、いちるさんの件のエントリを読んで知っていたのだった。

いちるさんの小説は、就職活動をしていくなか、一時は絶望的になりながらも、一生懸命自分に向きあって、なんとか前進していく、そんな15年前の自分と、それを懐かしく思う今の自分の感情とを書いた、半分くらい実話のお話だそうだ。「古代のイニシエーションや元服は、現代日本においては、就職活動という形で残っているのかもしれない。」とい一文が面白かったのと、就職活動後半で「文化を創りたい」という希望を見つけるまでに至り、それは今の自分と連続しているというのが、就職活動をポジティブに考えられるすごく良い文章だなあと思って読んでいた。「文化を創りたい」というのは私もやりたいことだ。

いちるさんの文章と先ほど紹介した増田のエントリは、色々やりながらも今の自分と連続しているという内容、どこまで実話でどこまでフィクションなのか分からない(=自分の体験でありながら読み物として読ませる)という点において共通している。私は、当面就活についてブログを書く目的は「この世の終わりのような気分!つらすぎる!」と嘆くか「こうして嘆いていたら万が一チャンスがあるかもしれない」なんて不純な動機かもしれない。けれども、最終的には、増田で描かれていたような、いちるさんが書いたような、読み物として読ませる文章が書きたいなあと。個人名で就活のことをブログに書いて痛い子かもしれんが、書き溜めてコンテンツにしていけば、なんか今後に役に立つかもしれない。今までの活動を通して、文章だけはほんのちょっと、自分の武器として自信が持てるようになったからだ。

 

いちるさんからもう一コメント「やりたいことってなんですか?」と聞かれた。「やりたいこと」をネットで書いてみると、それを実現するためのサポートが得られるかもしれない、と。確かに前回の記事タイトルは「やりたいことが見つかったけど」という、なんか進歩がありそうに見えてちょっと切ない感じを狙ってみたのだが、受けた企業への執着が無くなってしまった以上、見出したやりたいこともゼロベースになってしまった。まあただ、情熱を持ったことは確かの確かなので、就活を通じて考えたやりたいことについてちょっと書いてみようと思う。

 

(以下、9/8修正)

「技術を人にわかりやすく伝える」こうした職業があることを知って感銘を受けた。IT系の仕事は主にエンジニアとディレクターとデザイナー(+営業とマーケティング)だけだと思っていて、それぞれ面白そうだと思う気持ちもあるし、ほんの初心者の真似事程度ならできなくもない。でも「それをやってどうなっていきたいか」とか「その仕事に対してどこが面白そうだと思っているのか」については、うまく言えなかったからだ。私がもともとIT分野に興味を持ったのも、その界隈の人間が面白く、いろんな知や情報が勉強会やイベントでやり取りされている場にもとても魅力を感じたのがきっかけだ。プレゼン文化にも憧れがあり、LT(ライトニングトーク)をしたいがために某就活イベントでサービス企画を発表して、高評価をいただいた経験もある。自分の名前が出るのはもう慣れた。エゴサーチパワーを使って評価をかき集めることもできる。あたらしいことを常に勉強し続け、いろんな場所に赴き、いろんな人に会い、プレゼンはまだちょっと自信ないけど、文章とともに磨いていきたい能力のひとつだ。

また、そうしたプレゼンテーションを通して伝えたいのが、技術のみならずそれによって実現される生き方や、文化のようなものだ。私は高校生ぐらいの時から文化を支援する立場につきたいと思っていた。それが当時は「コンサートホールを建てたい」と思っていたのが大きく変化し、文化といっても芸術だけじゃなく、人の営みとかcoolと思えることだったり、私がめっちゃおもろいと思っている寮の文化だったりしている。そんな動機で修士の研究もやっているんだけど、自分が新しく建築を建てるんじゃなく、既存のものを面白がって分析するような研究が、初めて職業に接続したという実感を持った。

 

・・・とそこまで考えた時に「趣味でやれよ」と自分で思ってしまった。まあこういった要素が少しでもできるとか、接続しやすいことがしたいのかなあ。普通に仕事をしながらライターをするとか。以前就職で「何がやりたいかよく見出だせない」という理由で落ちたことから、「やりたいことを考えないといけない」というのが頭の中をぐるぐるしていて、まわりの知人も「やりたいことを考えるのは大事だよ」という人もいれば「やりたいことを考える必要ない」という人もいる。私はどちらかというと後者の方がしっくりきていて、なぜなら「やりたいことってどうせ環境によって変わるから」と思うからだ。

 

「やりたいこと・・・あんまないなあ」と思いながら、社会人やってる友人に「やりたいことってある?」って聞いてみたら「ない」と言われた。「やりたいことが分からなかったら、自分がどうありたいか、を考えたらいいと思う」と言われ、非常に腑に落ちた。「どんな内容の仕事をしたいか」ってよくわからないけど、「自分の仕事が本に書けるような仕事の仕方をしたい(≠本を書く仕事をしたい)」とは思う。

(修正終わり)

 

昨日村上福之さんのブログ(なぜ日本の伝統的メーカーは「エラい人のキーワードでモノつくる構造」を早くやめられないのか)を読んだのだけど、自身の経験に基づいたすごく簡潔で強いメッセージがあり、fukuyukiさんは経験値が高くてあられる方だなあと思った。結局は色々経験しているのが(またはどんな経験でも価値を見出す力が)価値なのかも。そう思うと、今まで恐れ多くて私がやるもんじゃない(もっと技術力のある人がやってほしい)と思っていたエンジニアも、経験としてはアリなんじゃないかと思ってしまう。また、今日なんとか前に進む足がかりと思ってキャリア相談に行ってきたんだけど、もう1年頑張るのも選択肢のひとつとして言われた。もうなんか全てがゼロベースでどうしたらいいかわかんねえよ。

 

いま確固としてやりたいと断言できることは、すごくいい修論を書くこと(今は余計なことで頭がいっぱいなので修論に全リソースを捧げられる思考になること)、文章を鍛えること、それくらいです。

 

 

(以下、9/8追記)

あまりに気分が停滞していたので、友人に電話で相談し(Mちゃんありがとう!)、翌日、大学のなんでも相談室と工学部のキャリア支援室に行った。(この夏で4種類ぐらいの相談室に行ったなあ。。。)友人には、「ゆうこちゃんの研究はゆうこちゃんしかできないことなんだからちゃんとやりなさい!」と叱咤され、就活は研究が乗ってきたら機械的に予定を埋めていくのがいいと言われた。なんでも相談室では(なんでも相談室とは安田講堂などにあって予約なしでふらりと訪ねてお話できる相談室のこと)、主に就職や研究の状況と、インターネットで有名になったことで、それが気になってしまって何もできなくなっていることについて相談した。アドバイスは、研究を最優先事項にして、就活は研究で空いているときに入れるようにするといいとのことで、友人の指摘と同じだった。あと、インターネットとの付き合い方について言われたのは「ネットは常に動いているからどうしても楽しいし気になってしまう、麻薬みたいなものだ」と「自分のリアルの生活が充実しているからこそできたWebサイトなのに、それが気になったり対応に追われたりして自分が無くなってしまう(自分の生活がまっとうに送れなくなる)のは勿体無い」と言われ、至極名言だと思った。工学部のキャリア支援室では、おじさんが説教しつつもニコニコと対応してくれ(「大企業は絶対的によくてベンチャーは働いている人が元気ない」と言うなどちょっと考え方が古いとは感じたが)「ここいい会社だよ〜より好みしてないで話聞いてくるだけでも行ってみたら」と半ば強制的に某SI企業との面談を取り付けられてしまった。この頃になると私は吹っ切れ、くよくよと考えず、とりあえず行動に移せるようになった。頭ではわかっていた「就活の予定を機械的に入れる」という意味をようやく理解した。そうか、考えすぎると逆に動けなるのか、と悟った日であった。

 

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と言うことで普通に就活をやっています。研究と並行してなのであんまり手広くと言うわけにはいきませんが、細々とやっています。やり方は色々あると思いますが、就活のゴールは決まっていて「合う企業と縁があること」。就活やっていて一番足踏みしてしまう状況は、求人サイトを使うなどの既存の就活だと、そういった「合う企業」に出会いにくいなあということ。(とくに私は「一緒に働く人はどんな人か」が大事だなあと思っていて、極論を言えば、良い人と一緒に働ければなんでもいいかなあと思ったりする。)なので、私に合いそうな会社(私がやりたいことが出来るとか以外にも私が貢献できそうなという意味で)があれば教えていただきたいです。紹介できるよ、とかだとありがたいです。知人の知人、みたいな方からの紹介だともっと嬉しい。Twitterでもメール(mail (at) kondoyuko.com)ででも。

 

というのも、ジョブマッチングに関して、自分の近しい友人などの「強い絆」からの紹介より、友人の友人やソーシャルネットワーク上の「弱い絆」からの情報の方が満足度が高いことが研究で明らかになっているからだ(参考)。強いネットワークからの情報は既知で、弱いネットワークから得られる情報は、未知の、重要であるものが多いそうだ。私もこれは実感していて、自己PRサイトを立ち上げる前、普通に就活していた時は、こうした強いネットワークを利用(つまり、知り合いがいる会社を受けていた)して、まあうまくやれずに失敗した。もう策も尽きたところであのサイトを立ち上げたわけだが、弱いネットワークをも更に超えてしまったが故に困惑も大きかったのだと今は思う。そうして比較的強いネットワークであるFacebookで色々相談していて、すごくすごく助けられたのだけど、同時に行き詰まり感もあった。既に自分が得ているネットワークからさらに一歩超える必要があるな、と。なので、まあ気が向いた時にゆるゆると「そういえば近藤佑子にあいそうな会社だな」という情報をくださればすごくすごく嬉しいです。